1.ナイロンPA66の乾燥
真空乾燥：温度 ℃ 95-105 時間 6-8時間
熱風乾燥：温度90〜100℃、時間約4時間。
結晶度:透明ナイロンを除き、ほとんどのナイロンは結晶性ポリマーであり、結晶度が高い。製品の引張強度、耐摩耗性、硬度、潤滑性などの特性が向上し、熱膨張係数と吸水性が低下する傾向があるが、透明性や耐衝撃性には寄与しない。金型温度は結晶化に大きな影響を与え、金型温度が高いほど結晶度は高くなり、金型温度が低いほど結晶度は低くなります。
収縮率:他の結晶性プラスチックと同様に、ナイロン樹脂は大きな収縮の問題を抱えています。一般的に、ナイロンの収縮は結晶化に最も関連しています。製品の結晶化度が高い場合、製品の収縮も大きくなります。成形工程中の金型温度の低下、射出圧力の上昇、材料温度の低下は収縮を低減しますが、製品の内部応力が増加し、変形しやすくなります。PA66の収縮率は1.5～2%です。
成形設備：ナイロンを成形する際は、「ノズルのキャスティング現象」を防止することに注意するため、ナイロン材料の加工にはセルフロックノズルが一般的に使用されます。
2. 製品と金型
- 1. 製品の肉厚 ナイロンの流動長比は150～200です。ナイロン製品の肉厚は0.8mm以上で、通常は1～3.2mmの範囲で選定されます。また、製品の収縮率は製品の肉厚と相関関係にあり、肉厚が厚いほど収縮率も大きくなります。
- 2.排気 ナイロン樹脂のオーバーフロー値は約0.03mmなので、排気穴溝は0.025以下に制御する必要があります。
- 3. 金型温度：成形が困難な薄肉金型や、高い結晶化度が求められる金型は、加熱・制御されます。製品に一定の柔軟性が必要な場合は、通常、冷水を用いて温度を制御します。
3.ナイロン成形工程
バレル温度
ナイロンは結晶性ポリマーであるため、融点が非常に高いです。射出成形時のナイロン樹脂のバレル温度は、樹脂自体の性能、設備、製品の形状などによって異なります。ナイロン66は260℃です。ナイロンは熱安定性が低いため、材料の変色や黄変を防ぐため、バレル内で高温に長時間留まることは適していません。また、ナイロンは流動性に優れているため、融点を超えると急速に流動します。
射出圧力
ナイロン溶融樹脂は粘度が低く流動性に優れていますが、凝縮速度が速いため、複雑な形状や薄肉の製品では成形不良が発生しやすいため、より高い射出圧力が必要となります。
通常、圧力が高すぎると、製品にオーバーフローの問題が発生し、圧力が低すぎると、製品に波紋、気泡、明らかな焼結痕、不十分な製品などの欠陥が発生します。ほとんどのナイロン品種の射出圧力は120MPAを超えません。通常、ほとんどの製品の要件を満たすために、60〜100MPAの範囲内で選択されます。製品に気泡やへこみなどの欠陥がない限り、製品の内部応力の増加を避けるために、より高い保持圧力を使用することは一般的に望ましくありません。射出速度ナイロンの場合、射出速度が速いため、冷却速度が速すぎることによる波紋や不十分な金型充填を防ぐことができます。速い射出速度は、製品の性能に大きな影響を与えません。
金型温度
金型温度は結晶化度と成形収縮率に一定の影響を与えます。金型温度が高いと結晶化度が高まり、耐摩耗性、硬度、弾性率が向上し、吸水性が低下し、製品の成形収縮率が増加します。一方、金型温度が低いと結晶化度は低下し、靭性が向上し、伸びが大きくなります。
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投稿日時: 2024年7月24日
